昭和40年5月9日

中部眼鏡卸協同組合50年の歴史

3代目理事長に横江善隆氏が就任


 昭和40年5月9日、中区南園町の竹亭で開かれた定時総会で、榎本理事長から「年々業界の移り変わりの激しい時代に、私といたしましては、今年度より、新しい役員の方の中から新理事長を選出願い、今後の組合事業の進行・運営のためにご協力賜りますようよろしくお願い申し上げる。」と、退任が申し出された。
 審議の結果、新理事長として横江義隆新理事長が選出された。就任にあたり横江新理事長は「理事長職という要職は抜きにいたし1組合員として頑張りたいと思っております」と挨拶した。
なお横江理事長は在任中、様々な提言を打ち出してきたが、なかでもサングラスの流通に関しては大きな関心を寄せ、業界紙に対しても次のように寄稿した。
サングラスの他業種販売に「販売系列の正常化」を
 昭和41年8月10日、サングラスの、眼鏡店以外の販売ルートが著しく増え、”乱れた”販売網に業界から鋭い批判が出されていることを背景に、横江理事長は「サングラスの他業界の販売に対し、業界として系列を強化し、正常化すべきだ」として、次のように語った。
 「夏のシーズン商品として、サングラスは洋品店、化粧品店、タバコ屋、ステーションコーナー、ガソリンスタンド、雑貨店でも売られている。眼鏡が売れれば良いという商品とは異なることは明らかだし、流通系列が崩されることは価格問題、乱売にも繋がることで重視すべきである。卸業者としては、自覚ある態度で臨まねばならないが、メーカーとしても眼鏡店の利益をマイナスにすることを考え、他業界へ売らないというようにしてもらいたい。眼鏡は普通の商品とは違い、商品の善し悪しは眼鏡業者でなければ判らない。また価格について乱売問題の原因にもなり、サングラスに対するイメージの上でも、今後充分に留意して欲しい。組合としてもメーカーと話し合いを持ちたいと思う。眼鏡店の誇りと責任の上でも、流通系列の”乱れ”を正すことは卸業界として特に要望したい。」